濃い1日…

2007年5月10日 日常
今日は大学2限までで、勢いで乙女なロードに……。

「歯科医は愛を試される」Get!!!!!いやっほい!!流石乙女なロード!!ちゃんと原価で買ったよ!!普通に売ってたよ!!某アニメショップ本店にもあるかわからないのに!!(あんまり寄らなかった。)
欲しかった同人誌もGet出来ましたしね!!いやっほい!!!買い損ねた某作家さんの2005年冬コミ新刊もやっとGet出来ましたし!!
ありがとう勢い!!ありがとう乙女なロード!!何か嫌に見覚えのある絵の本が3冊売っててちょっと哀しくなったよ!!

んで、中学時代の友人に誘われて、ちょっと茶しばいてきました。
友人がね●ーでしたよ…………ちょっと切なかったよ…。





土砂降りLONELY HEARTな天気なので、困りました。
折りたたみが弱弱しいです。青雷のフリック(折り畳み傘)が行方不明で壊れかけの使ってます…………何処行った青雷のフリック!!!
フリーなところからがめてきました。

■創作歴を教えてください。
文で、ちゃんと書き上げてからは5、6年?

■最初に書き上げた作品はどのようなお話でしたか?
記憶に残っているのは、某緑原嬢(伏せてねえ…)に送りつけた狂アキ無理矢理ネタ………?初っ端からそれか………orz
アレ?ほたアキが先だっけ?
それより前のは大抵書き終わらずに放置してしまったので…。

■今まで書いた作品の中で、一番気に入ってるものは何ですか?
えー…このブログと同名のメルマガで連載していた「Sweet Nothing」(こんなタイトルですがフラキラ)か「星に願いを」(フラキラ前提フレイ生存捏造戦後キラ&フレイ話)かなーっと……。
「Sweet〜」はああやって兄貴面してるけど、本当はムウがコーディネイター嫌いだったら…というネタのひとつです。不健全です。自分でもマニアックなネタだと思ってます。気合入れてました。不健全に。あの頃私は若かった。
うちのメルマガにはふたつ戦後話のシリーズがありまして、フラキラ前提のキライザでキラ精神崩壊っていうありがちなんだかありがちじゃないんだかわからない話と、「星に願いを」っていう…もしキラがクルーゼからフレイを守り切れていたら…という捏造話があります。
両方とも、1期放送終了直後に考え、年明けぐらいから順に書き始めた話です。もう片方の方は救いがないので、「星に〜」は割と幸せ風味です。ムウ死んでると見せかけて実は生きてましたネタですよ。ムウが帰ってくるの戦争が終わって2年後ですが、考えて書いてた頃はまだですちにーのでの字もありませんでした。気合を入れて書きましたが、粗いです、甘いです。でも、ここに辿り着くために主軸の話を書かんといけません…えーっと後は、オーブ言って、色々すっ飛ばしてキラとサイくんの和解を書いて、カズイくんの逃亡話書いて、38話ネタがちょっと残ってて、46話後の事ちょっと書けば、「星に願いを」に続きます。先長ええ…。「星に願いを」シリーズ自体は、後はノイマン氏救済話を書けば心残りはないんですけど…。(ノイマン氏が雪の降るナタルの誕生日に墓場で黒髪紫目のコーディネイターの赤ちゃんを拾う話があるんです。)

■創作する上で一番気をつけてる事は何ですか?
以前書いたネタと出来るだけ被らないように…。(ヲーイ。)
気付くと同じ展開書いてたりするんですよ!!まずいクセ!!

■どんな時にネタを思いつきますか?
唐突に神が降臨するんです。(マジ。)
暇だと何か意識があっちこっち言って、ネタになる時もしばしば…おOften。

■ネタが思い付いた後、それをどうやって形にし肉付けて行くかあなたなりの構成方法を教えてください。差し支え無ければ、オンorオフ上で作品を発表している方は、実際の具体例を一連のプロセス的な流れを教えてください。
私の中でネタっていうのあらかた肉付けされちゃってたりします。話自体を思いついたりするので、そこから発展したり…。

■プロットは立てますか?それはどのように書きますか?
書きません。書いてもその通りになりません。(マジ。)
気の向くまま、指の動くままです。

■↑でプロットを立てると書かれた方へ。プロット→本番の時、プロット通りにキャラは動いてくれますか?
動いてくれないので立てないのです。

■一番好きな作業は何ですか?
話考えてる時。それを人は妄想と言います(自爆)。

■あなたの創作七つ道具を教えてください。
人様の萌え作品(待て)。モチベーションを保つために必要です。
後、音楽は必ず欲しいです。
7つもないです。

■創作中「これだけは欠かせない」というアイテムがあったら教えてください{コーヒー、テレビ、音楽等}
ケータイかPC…自分の字は汚いので、手書きは嫌です。

■あなたが「影響を受けている」と思う方は誰ですか?(先人、プロアマ、ジャンル問わず)ここは敢えて一人、あげてください。
ガチで書きはじめた頃の不健全はBでLな作家さんの和泉桂先生に、若干……当時読みまくっていたのです。
今は色んな方に影響されすぎて判断がつきません。

■スランプになった時の症状を教えてください。
放置。書けないものは書けない!
無理に書いてもアレなものが出来るだけだし………そうやって放置したものが鬼のように…ご、ごめんなさい…。

■ご自分の作品世界の中、一連の流れの中で共通するテーマがあるとしたら、それは何だと思いますか?
好きなキャラの幸せだけを求めてます。(ヲイ。)でも、酷い話を書くあたりがダメダメです。

■ご自分の作品に対して、客観的な感想をどうぞ。
国語力なさすぎ!!誤字脱字誤変換誤用多すぎ!!つまんねえ!!!!
どうせ国語の成績悪かったですよ!!どんなに頑張っても8以上にはなりませんでしたよ!!(理科社会は9〜10、英語数学は7〜9を行ったり来たり稀に10でした。)(滑り止め校に楽したいがために入ったですしね!)

■ご自分の作品、これから課題があるとしたらそれは何だと思いますか?
引出しと国語力orz

■自分の作品に愛はありますか?
楽しんで書いたものなら…無理無理書いたものはやっぱりアレです…。

■あなたの作品が好きだ。と言う方に一言どうぞ。
うわああああんんっ!!!ごめんなさいいいいいいいいいいいいっ!!いやっ、謝るくらいなら続き書かなアカンですが!!どうしても書けないんです!!!頑張るから待ってくださいいいいいいっ!!!!

■今後どのような作品を書いて行きたいですか?
おもしろい話orz

■二次に限り「これに出会って私はかわりました」という作品。
「封神演義」「Weiβ」「種」………………前ふたつは良いけどorz

■今、あなたが読みたい(見たい)と思う作品があれば(いくつでも可)
人様のパンシヴァ、ゴウシヴァ、キラゴウ、ゴウサキ、カムタケ、アヤセナ、ヨーセナ、ケンセナ、キョウセナ、太蘭、トダシン、ネオシン………読めれば良いんだ!!それだけで満たされるから!!

■創作中BGMは聴きますか?聴かれる方はどの様な音楽を聴いていますか?
不健全を書く時は「ケンゼンな本能」「DECADANCE」が多いです。
パンシヴァを書く時は「うつろな夢」「mistake」「シルエット」。
WeiβはWeiβの曲。
まちまちですね。レポート書きながら「モザイクカケラ」聞いてた時もありますし。

■原稿制作に準備〜完成までどのくらいの時間をかけますか?
気が乗り次第なのでまちまちです。早いと1日。遅いと1年以上。(ヲイ。)

■二次をやっている方へ。あなたは何のために二次創作をしていますか?
萌えの発散。後、同志増えないかなーというささやかな願望。

■自分だけが楽しむ為の妄想ネタを持ってますか?
不健全なネタ……。
原作からしてもう悲惨なCPで幸せネタとか…原作が悲惨であればあるほど捏造します。

■作画する上でのこだわりは?
こだわりなんてねえ!!ただ書くだけだ!!
ただし不健全ネタではあります。カタカナではなく、漢字派です。

■次に回す10人
フリーで。
世界で最も幸せな男
理想の崩壊
ハリウッドスターと薔薇の花びら
マミちゃん登場
気持ちだけ
騙しあい
嫌いになれない
オンリーワン
ドント・クライ・ミスター
ボディーガード失格
命令
日本限定
好きだけど……
紗霧のお節介
誠実な気持ち
思い出にしない
愛天使の微笑
レオンと紗霧の秘密
直接対決
専属ボディーガードの誕生
恋人


買っちゃった…。
何この攻声BLCD!!!成田さん=攻声、鳥さん=攻声、石川さん=攻声、社長=攻声…………しかも鳥さん、高音低音両方楽しめると言う素晴らしさ!!!
低音でツッコミ、高音でツッコミ…素晴らしい。
釘宮さん素敵過ぎる。
成田さんがもう本当凄すぎて……………セクシーです、工口です、格好良いです。
格好良い外国人俳優×中身と表情が一致しないボディーガードの話です。ベタな展開っちゃ、展開…………ベタ……うーんっ。
レオンラヴァーなトモが泣きながら、「嫌いになれない」というシーンにきゅんきゅんっ。
最高ツボは「それはやーっ!!!」(萌)。
トモがデレればデレる程、鳥さんの声が高くなります……きゃわゆい。
いやー、お腹一杯確かな満足。でもちょっとラストらへんが間延びしてる感がないわけではないですが、このボリュームとキャストでなら、この値段も妥当かなと思いました。
てゆーか何でアンタ出てるのさー!って方が1名…。
「セイント・ビースト 光陰叙事詩天使譚 」6話「天使と悪魔」感想・ネタバレ注意報
・原作「セイントビースト」ドラマCD1巻〜「恩讐の章〜聖獣封印〜」3巻まで聞いています。
・贔屓キャラはシヴァ、タケル(アニメに出ません…orz)、カムイ、キラ、マヤ、サキ
・シヴァを溺愛しています。
・突き詰めるとシヴァとタケルとカムイとサキ以外はどうでも良いです。
・支持CPはパンシヴァ、カムタケ、ルカレイ、キラゴウ、ゴウサキ
・ぶっちゃけるとユダとユダと絡んでいる時のシンが嫌いです。でもユダシンというCPは好きでも嫌いでもないです。
・パンドラについてはどうでもよくなりました。
・原作に対する感情は正直微妙。
以上の事を踏まえて以下にお進み下さい。



ごめんなさい。見てません(笑顔)。
だってまたシヴァいないし。パンダがいやがるのにシヴァいないし。
シヴァ好きな私に見るように説き伏せられたら、まぐろカレーをプレゼント。
冒頭でユダシンがイチャイチャしてて、地上行って、ユダ氏がルシファーパパンにセクハラされてました。
速水さんが出てるのに、メインキャストの鳥さんはこのまま退場ですか(泣)?

「天使と悪魔」ってサブタイ見た瞬間?たっつんの声で「答えない君は天使?それとも悪魔?」と頭の中で再生されました。
義王くんは毛玉×おかっぱが激しく苦手なので、じゃあパーシヴァで……と。(ヲイ。)
正直失敗した。

PM8時→AM8時

2007年5月8日 日常
までのフリータイムでオールカラオケをしてみたい………………でも流石にオールでひとりカラオケは嫌です。そんなひとり黄金伝説は嫌です。

勢いでひとりカラオケに行ってみましたよ。

↓歌った曲
「COLORS」
「モザイクカケラ」
「勇侠青春謳」
「うつろな夢」
「Black or White?」
「光と闇のあいだ」
「終らない夢のひととき」
「Bus Stop」
「SWEET ANGEL」
「永遠の愛は刻まれる」
「Kizuna&Sadame」
「心の帰る場所」
「幾千の昼と夜」
「ハレ晴レユカイ」
「まっがーれ↓スペクタクル」
「God knows…」
「絵夢〜for my dear〜」
「Dybbuk」
「Asrun Dream」
「dears」
「white eyes」
「Lust for blood」
「mind forest」
「Foxy Blood」
「We are THE ONE」
「カルマ」
「阿修羅姫」
「聖少女領域」
「明日の記憶」
「嵐になれ光になれ」
「ひぐらしのなく頃に」
「鳥の詩」
「Tears’ Night」
「innocent starter」
「ETERNAL BLAZE」
「SECRET AMBITION」
「Take a shot」
「Revolution」
「遙か、君のもとへ…」
「Only Love〜心から欲しいもの〜」
「手のひらのmy love」
「慟哭ノ雨」
「Warrior」
「ジョバイロ」
「アゲハ蝶」
「サウダージ」
「Princess Rose」
「HEART OF SWORD〜夜明け前〜」
「Tomorrow」
「somewhere」
「Breeze」
「don’t discouraged」
「STILL TIME」
「FOR REAL」
「Silly-Go-Round」
「荒野流転」
「残酷な天使のテーゼ」
「深海の孤独」

一般的なのとヲタな曲がまぜこぜでTHEカオス。
「残酷な〜」で出てくる「エヴァ」の映像にアスカがまったく出てこないのは何故ですか?J○Y……………カヲルくんとシンジばっか…。
「Tomorrow」はいつから入ってたんでしょう?勿論、某最高のコーディネイターのキャラソンではなく、Weiβの…………あれ?前から入ってたっけ?
ヲタな曲も新旧ごちゃまぜ……「最遊記」のアニメが放送してからもう7年だという事に気付いて驚愕……もう、そんなに経ったのか……あの頃は今よりは清らかだった。カムバック青春の日々…。

そんな今日発見してしまったニュース→http://news.ameba.jp/2007/05/4573.php
うすた先生!!!
やっと出たよ新刊!!!!!!!!
何年ぶりだよ新刊!!!!!!!!(2巻出たのドラマCDが出た頃だよね?)
発売してたの気付いたの今日だよ!(遅っ!)



むぎとてったは可愛いなー。
弟組も可愛いなー。
岩近には癒されるなー。
猫共超可愛いなー。
むぎが猫拾うんですよ。で、飼っちゃうわけですよ。(ぬいぐるみと子猫って危険な組み合わせじゃないですか?風呂場と漂白剤とぬいぐるみばりに。)
きっと殿上兄弟のママンは孫の顔見れない…。
まったり、可愛いものを読みたい方にはお勧めです。起承転結は期待しちゃいけません。

【口調バトン】

2007年5月7日 ネタ
【口調バトン】

指定:シヴァ

0:絶対掟は守ること。
1:回された人は回してくれた人の指定したキャラの口調で日記を書くこと。
2:日記の内容は普段書くものと同じで構わない。
3:回されたら何度でもやること。
4:アンカーを突っ走る事は禁止されている。
5:口調が分からなくてもイメージ。1人称もそのキャラのものにすること。
6:これ以外のバトンとか貰ったら、その回してくれた人の名前もキャラなりの呼び方にする。7:最後に回す人を絶対5人指定すること。





シヴァはツン時とデレ時じゃ大分口調が違うからやり辛いよ!ユダ!!!


今日は身内の命日だから個人の好物を買って帰ったんだー。(重い話をライトに言ってみたよ。え?重い?)
コージ●コーナーってケーキのサイズがちょっと大きいから、嬉しいよね?でも、僕が食べるわけじゃないから…orz
僕が食べるならプレミアムチーズケーキが良いなー。しかも1本丸ごと僕のもの。ふっふっふ〜。

何でケーキの話なのに、このゲームの画像が出てるかって言うと、ちょっとコレ気になるんだー。
ニトロといえば、僕の中では「Fate/Zero」なんだけど(書いている人がニトロの人だから)、これが気になる原因は…中の人なんだ。
主人公がいちごパンツな彼女派先割れスプーンさんで、心くすぐられるよ。
公式サイトに行って、サンプルボイスを聞いてごらんよ。偽名使ってても一発でわかる人多いから(笑)。
一条さんはともかく、何で緑川さんは表の名前なんだろうねー。


回す人?
多分見ていないと思うけど、緑原星夜嬢に→花京院で。
後は……………そんなに友達いないよ…orz
オンリーの申し込み用紙
プリントアウトしてもらった。(自分じゃ、どうPDFファイルを縮小してプリントアウトするかわからなかったので、父にやってもらいました……ダメダメ娘ですみません。)


自分じゃ書かないんですがね。(他力本願。)
何となくやってもらっただけなんですがね。
紫苑嬢、社会人なのにね、どう考えても忙しいのにね。
某方の方のサークルカットも多分書かれるしね。
それでも書かす気満々な私。(必要事項は書いても良い。)(でもサークルカットは無理だよ。)



ら、落書きして良いかな…………。(紙の無駄遣いすんな。)






今日、無駄にカウンターが回ってて、ガクガクブル…。
「パンドラ×ディアドラ」をお求めの方がいた模様………………………………お好きな方には大変申し訳なく思いますが……………それはねーよ
だってディアドラまだ全然喋ってないんだよ!?多分これからも喋らないよ!?(だって多分リリース打ち止めくさいし。)(アニメ効果はまず期待出来ないし。)
てゆーかパンシヴァ派への宣戦布告と受け取った…!!(やほおで「パンシヴァ」って検索するとトップに出るのが嫌で必死こいて記事削除したり差し替えたりしてる人間が言う言葉ではない。)
ラストだけは見てましたが、全部通してみるなら、静かな雨の日に誰にも邪魔されずに見たい…と思っていたのと、泣くので出来れば避けて通りたい(大好きだけども)と思っていたので、今まで先延ばし先延ばしだったのですが、雨降ってるし家の中静かだし…と、やっと全部通して見ました。




涙がちょちょぎれて止まりませんでした。(やっぱり。)
駄目です。冒頭の季史が苦しむ時点でもう涙目でした。
あかねさんと季史がはじめて出会ったシーンでまた涙目。
「ふたりなら怖くはない」のシーンで涙が頬を伝うは、怨霊の正体がわかるシーンでも泣くは、舞殿のシーンでもボロ泣きだは………………泣き過ぎ…。
そして、ラストは泣けば良いのか笑えば良いのか………。




これを見た後、「舞一夜」(ゲームの方)発売後の「Cure!」を読み返していたら、季史ではなく、「遙か3」記事の泰衡の項のルビパさんの「唯一救うことの出来ないキャラ」的発言に涙…。(オーイー季史に泣けよー。)
信念を貫き通した時、必ず死ぬ男…それが藤原泰衡orz今月は泰衡のお誕生月だぜイェーイ。でも日付がわかんないよイェーイ(泣)。
――くちゅ、くちゅと響き渡る水音。

それに加わるのは、薄衣の擦れる音のみ。
他の何も聞こえない。

「やめて…っ、くださ…んっ」
「そういう言葉は、止めて欲しそうな顔をしてから言うものですよ?カサンドラ…」

首筋に落とす口付け。
白い首筋に花弁が浮かび上がって、それすらも舐めとろうとする。
奪い取るように、激しい接吻を。
逃げられないように、その肉の薄い足に触れる。

「逃がしませんから……」







































「くーっ!!萌えるーっ!!!………でも、サキ殿とネタどっ被りですよ、シヴァ殿」
「ええっ、嘘ぉ!?」

消しゴムで下書きを消していたシヴァは、出来上がった原稿を読んでいたイサドラの言葉に驚いた。

――ここは神殿の一室。イサドラの部屋だった。
高く積みあがったダンボール。
所々、墨による汚れが見える。それに、トーンのカスも。
シヴァが作業をしている机にはGペン、丸ペン、消しゴムに定規。
とてもじゃないが、洗練されたイメージのある神官の部屋ですとは紹介出来ないような部屋だった。

どうやったらそこまでぐちゃぐちゃに出来るのか、神殿の外では六聖獣と彼等に従う天使達が戦争を仕掛けてこようとしているのに、そんな部屋で何をしているかと言うと―――原稿だった。

「ど、どうしよう…もう数ページでペン入れ終わっちゃうのに!」
「サキ殿はシヴァ殿と違って、門番とかやらされそうになってますからね…まだ下書き状態なんです、そちらを直してもらえば……………ダメですね、これ以上作業が遅れられたら、締め切りが…初売りイベントに間に合わなくなってしまう…どうしたら…!」
今更気付いたよくある事態に、ふたりは焦る。



事の発端は、些細な事だった。
天界の“同人業界”は割と簡単な構造をしている。
六聖獣達で構成される王道CP3種。中でも、麒麟のユダ・玄武のシンのCPは半分以上の割合を占めていた。
王道CP3種に加え、ほそぼそと存在するマイナーCP勢力。
イサドラはそのマイナーCP勢力の中で最もメジャーな作家だった。
活動CPは大神ゼウス×麒麟のユダ、副神官長カサンドラ・神官長パンドラのリバーシブルCP。神殿のあな・神殿本店を中心に、書店売上もかなりの数を伸ばしている。
対してシヴァはそこそこに有名な、世に言う中堅サークルの身だった。
活動CPは勿論、麒麟のユダ×陽炎のシヴァ。
ふたりとも、情熱なら王道CPには負けないつもりでいた。
だが、しかし、如何せんマイナーはマイナー。自身のサークル以外、同CPを取り扱っているサークルはほぼゼロ。好きだからこそ、他人の書いた、または描いたものが読みたい。そう思っていた。
そんな時、麒麟のユダ大好きで麒麟のユダ×玄武のシン以外のユダ絡みのCPを買い漁っていたシヴァは、いつも通りイサドラのサークルスペースに赴いた。丁度その頃、同様の悩みを抱えていたイサドラと意気投合し、ふたりは『マイナーCPアンソロジー』の発行を決意した。

その規模はなかなか大きくなり、ページ数はまちまちだが、青龍のゴウ・玄武のシン・朱雀のレイ・白虎のガイ――この戦争が終わった後に四聖獣と呼ばれる事になる彼ら関係のCPを除く、マイナーCPのほとんどが大集合となるアンソロジー企画となった。
麒麟のユダ×陽炎のシヴァをイサドラが書くからと、シヴァは神官長パンドラ×副神官長カサンドラの担当を任された。
青龍のゴウ×天使サキの合同誌を条件に、サキは副神官長カサンドラ×神官長パンドラの担当を任された。
自CPの、他人の話が読めると、ふたりは意気込んで原稿に勤しんだが、戦争開始の余波を受け、主催であるイサドラがチェックし切れなかったため、ネタ被りが起こってしまった。――これは、神官という立場が閉鎖的なものであるからこそ起こったネタ被りでもある。


「シヴァ殿…描き直したり…は…」
「無理だよぉ!自分の本用の原稿だってギリギリなのに〜っ!!ユダを描くのに手なんか抜けないし!」
「ですよねぇ……シヴァ殿はいつもユダ殿ばかりに力を入れますからね…」
――一片の、ベタのはみ出しも許さない。トーンの比率は完璧、モアレなんて言語道断。それがユダにのみ適応するから、シヴァの本はたまにちょっとアレな感じに仕上がる。

「……仕方ありません、それもまた味という事で納得するしかありません…」
「良いのかなぁ…」
「良いんです!落とす事だけは!落とす事だけはしてはいけないのです!!別段、本全体のクオリティが下がるわけではありませんし、萌えるものは萌えるッ!!!!これぞ真理!!これぞファイナルアンサー!!!!…って、ああっ!!私も原稿を書き上げなければ、個人誌を落としてしまうぅぅぅッ!!」
無理矢理納得させようと、イサドラは声を荒げる。
―もう間に合わない。間に合う事が正義だ。このままでは、初売りイベントは個人誌無しという悲惨な目にあってしまう。
イサドラは机に座り、原稿の締めを書こうとその手を伸ばした。―――その時だった。





「こんな所で、何をしてらっしゃるのですか?シヴァ殿…」
「シヴァとふたりきりで、何をしているのですか?イサドラ…」

―――今まさに、シヴァが原稿に描いているそのふたりが、扉を開けた。
怖くて振り返れない。
ガタガタと震えた手でペンを握るものだから、線がぶれる。―ああ、ホワイト、ホワイト…。
向かいに座ったイサドラの顔も青ざめていた。
「か、カサンドラ殿…パンドラ、殿…っ」

得てして、こういう行為―――同人活動と言うものは、元である製作社・事務所にバレてはいけないグレーゾーン行為なのである。
それが、当の本人達にバレてしまったら。

「へえ…これはまた、ひどく厭らしい…」
シヴァの原稿を手にとったカサンドラの眉がヒクリと動く。
「ああ、本当に…こんな事が実際起こったなら、私は例の場所に落とされますね…」
同様に、パンドラの眉が釣り上がる。
原稿を取り上げられた、シヴァはあわあわと慌てふためく。イサドラも同様だ。

「これはどういう事ですか?」
「ゼウス様に知れたら…どうなるでしょうね…」
責める様な、4つの瞳がイサドラを射抜く。本来ならここでゲームオーバー。―――だが、イサドラには切り札が残っていた。



「ぜ…っ、ゼウス様もご存知の事です…!」
「はぁっ!?」
「嘘!」
イサドラの言に、パンドラとカサンドラは目を見開いた。当事者であるシヴァも同様だ。
―――あの、大神ゼウスが知っている。
これは、イサドラにとって最高のカードにして切り札だった。これ以上のカードは存在しない。
「ゼウス様はこの企画をご存知ですし、楽しみにしていらっしゃいます…!印刷代もゼウス様が大半を負担してくださいます!」
―何故、ゼウスがそんな事をするかと言うと、このアンソロジー企画、大神ゼウス×麒麟のユダのページが最多なのだ。
それどころか、普段イサドラが出している本の大半はゼウスが印刷代を負担しているし、毎回、保存用・観賞用・もしもの時の1冊と、3冊も購入している。
思わぬ真実に、イサドラ以外の3人は凍りつく。
「しかも、この企画には女神様も噛んでいらっしゃいます!!」
――女神は王道CPサークル最王手サークルだ。彼女は本来、イサドラ達とは相容れない。けれど、流星のキラ×風牙のマヤ・神官長パンドラ×陽炎のシヴァが王道でありながらマイナーなため、この2CPのために参加してくれているのだった。

この事実もまた、3人を凍りつかせ、内ひとりは内心少し心動きかけていた。

全て言い切ったイサドラは勝ち誇った顔をしていた。―――しかし。



「まあ、ゼウス様が楽しみにしていらっしゃるなら、この件にはこれ以上触れません……でも」
「ムカつく事には変わりはありませんね…ディアドラ」
「はいっ」
ふたりの表情は氷の様に冷たかった。ディアドラを呼びつけたパンドラの手が、シヴァの襟を掴む。
「へ?」
思わぬ事態に呆けていたシヴァは、ディアドラの手によって縛り上げられているイサドラの姿を見た。―――そのまま放置されたら、個人誌はまず間に合わない。

「あなたはこちらですよ…」
「え?」
「たっぷりと“お仕置き”して差し上げますよ?シヴァ殿…」
「えええええっ!?」
掴まれていたのは襟のはずが、気が付けば両脇をパンドラとカサンドラに掴まれ、イサドラの部屋から引きずられていた。
ふたりの言葉に含まれた淫猥な意味。その意味にシヴァは青ざめ、叫びあがり、イサドラの原稿が間に合わないという悲痛な叫びと重なる。

「ちょっ、パンドラ殿!カサンドラ殿!!そんなネタ的に美味しい状況を!!!ネタ!!メモ帖!!解いてくださいぃぃぃぃぃぃいいいいいっ!!!!」








―――結局、ふたり共個人誌は間に合わなかった。












END
良い響きだ…。

あったら良いな、ルカレイアンソロ…ユダシンは出てるんだから、ルカレイも出ても良いですねー…………………良いなー読みたいなー………………。


はっ…!!!
は、早くネタ考えないと…!!!


(追記)
ルカレイを考えてるのに何でパンシヴァになってるのさー!!!私!!!ああ駄目な子駄目な子!!!
オンリーのチラシ配布をなさるサークル欄にビビる私……………何で、現在「ルル」「BASARA」描き、ちょい前までドメー(DVの意)なフラキラ描きだったあの方が…………………どこまでも種から離れられない自分万歳万歳。

(追記2)
もしも受かったら(まずは枕詞)
「パンシヴァが無駄にいちゃいちゃしてる本」ってタイトルの本と、「シヴァがパンドラに始終デレデレしてる本」ってタイトルの本が出したいです。タイトルほぼまんまな話。
あと、「『シン、デレラ』じゃないもの」ってタイトルで「シンデレラ」パロも書きたいです。またはオールキャラ女体でガチ百合本。(待て。)(ゼウスも勿論女神になります。)
許されるならセクハラ神官長陵●本も………。(3部限定とか。)(少ねー!!)

まあ、言うだけならタダなので……。
田村さん、水樹さん、清水さん、真田さんかーわいいー。胸キュンですよ。良い…女性陣に癒される……。
清水さんのシグナムはお父さんからおじいちゃんになった発言には笑いましたが、ちょっとショックを受けました。
ザフィーラさん喋ってー(泣)!!!!!!ヴォルケンリッター大好きです!!でもなのフェイはもっと大好きですげふんげふんっ!!!
ああ、「無限の旅路〜友へ〜」は泣けるなー…。
「なのはStS」の感想が書きたいのに、無地のルーズリーフがなくてエリオくんが描けない…。
最近「エリオ×キャロ」で来られる方が多い…………私、まだCP視出来ないんですが。




「SB」の記事もありましたが、スルー気味。
福山さんたっつんのパンドラとパールの会話は独り言発言に衝撃を受けつつ、シヴァに早く会いたい発言にときめきました…福山さんめ!!!(アニメではパンシヴァが出会わなければ良いと本気で思ってる人間に!!!)



本気で購入を考えた「金色のコルダ」記事。
こにたんの、自身のキャラクターを一言表すと…が「天使」でときめき死にました!!!!ああ天使さ!!王ちゃんは清らかさんさ!!!ぽやぽやさんだー!!
またやらないかなー星奏学院祭。(でもそうすると3作合同イベントが年に1回しか出来なくて物足りない……せめて3回やって欲しいんですが…。)
REINCARNATION
STAGE 9.725 「決戦前夜」
「戻らない夏の日」 STAGE 12.55 「夢のチケット」
「戻らない夏の日」 STAGE 0.515 「招かれざる皇子」
REINCARNATION[INSTRUMENTAL]





撃つ覚悟が出来ていなかったルルたん。
「ありがとうお父さん」って直接言えなかったシャーリー嬢が悲しい。
厳島の奇跡の意外と柔らかい口調に驚きつつ、ちびっこはほほえま。意外と庶民派ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。お金は大切ってわかっててもC.C.のピザ代は放置なルルーシュ・ランペルージ。
ちびっこくるるぎ可愛いなー。
枕詞は「受かれば」
受かれば「SB」オンリーに紫苑嬢とサークル参加します……。

今日は「天使たん」を(4話まで…orz)見せに行っって………懐柔されたと言うか何と言うか自分の意思と言うか何と言うか………サークル参加決定。

何のCPで申し込むか、サークル名どうするか、サークルカットどうするかとか話していたら、何故か脱線……。
CPはルカレイ+アルファでユダシン・パンシヴァとなりましたが……………後者2CPの方が多くなりそうな予感がするふたり…。
18●の定義は何かとか、何処までが18●なのかとか、何処までが「SB」というジャンルで何処までが許されるのかとか、ユダ氏は絶対シンにヒールで踏まれたいと言う願望を持っているとか、シンはもう思いっきり踏んでやれば良いとかレイがショム●立ちしたら似合うとか。
脱線脱線。
結局CPしか決まらず、以下後日……受かる受からないよりも先に、今から書き始めないとふたりともヤバイ…。

「ルル」とのWパロは必ず書きたい(ヲイ)。
ルルたんとスザクくんは中の人繋がりでパンダとシン。
ユフィ嬢がユダ氏(爆笑)。
プリン繋がりでロイド氏ポジションに兄者。
オレンジルカ氏。(インパクト性のみを求めた。)
C.C.はパール(ちっさ)。

画像は見えないけど「SB」ほぼオールキャラ。パンシヴァ以外はデフォルメですが。
「セイント・ビースト 光陰叙事詩天使譚 」5話………録画し忘れましたああああああああっ(泣)!!!!
・原作「セイントビースト」ドラマCD1巻〜「恩讐の章〜聖獣封印〜」3巻まで聞いています。
・贔屓キャラはシヴァ、タケル(アニメに出ません…orz)、カムイ、キラ、マヤ、サキ
・シヴァを溺愛しています。
・突き詰めるとシヴァとタケルとカムイとサキ以外はどうでも良いです。
・支持CPはパンシヴァ、カムタケ、ルカレイ、キラゴウ、ゴウサキ
・ぶっちゃけるとユダとユダと絡んでいる時のシンが嫌いです。でもユダシンというCPは好きでも嫌いでもないです。
・パンドラについてはどうでもよくなりました。
・原作に対する感情は正直微妙。
以上の事を踏まえて以下にお進み下さい。





ってなるはずでした…orz
うっかり録画し忘れました。
映る局が同じ時間にやりやがるのでまたのチャンスはないのです…ごめんよ紫苑嬢!!!君の家は映らないのに!!明日見せにいくのはなんのためだと(泣)!!!!いくら謝っても謝り足りぬ…!!!
私個人としてはどうでも良いんです(暴言)。彼女に見せられんのが……orz
私は端からまともに見る気は…げふんげふんっ。
だって小説の触手の話だから、シヴァいないしげふんげふんっ。

昨晩、シヴァの着トークをDLしてにへにへしたのは内緒です。(多分それが原因です…orz)
パンシヴァかけあい着トークを聞いてパンダキモイとか言ってたのは内緒です。(福山さんは悪くありません。)
「SB」を全く知らない人に聞かせてキモイと言わせました。流石にそれはごめんなさい。


木陰はパンドラ・カサンドラよりも身長高いです。
パンドラはカサンドラよりも身長高いです。
でも地上年齢はカサンドラ>シヴァ>パンドラ。

カサンドラが出てきたのにorz
まだ読んでいる途中です。

無敵軍人☆くるるぎ伝説のスタートは幼少期から…………スザクくんの身体能力の高さは正直怖い…ガタガタブル。

ルルたんにとってスザクくんは救いだったけど、スザクくんにとってルルたんは救いになり得なかったと言うのが切ないですね……でもルルたん、妹大好きだからね………(遠い目)。

義王くんは何処までもルル→スザユフィを推奨します(鬼)。



(追記)
読了。
ナナリー嬢が切なかった。ルルたんも切なかった。でもルルたん、ナナリー嬢の不幸を自分の不幸と勘違いしないでね。
暴れん坊くるるぎが可愛かったです。アフォで。
「魔法少女リリカルなのはStrikerS StarterBook」買いましたよ
「リリパ?」で変えなかったスターターブックをアニメイ●でゲットしましたよ。

表紙にいるメンバーを全員写したかったですが、ちっちゃリインちゃんがどう足掻いても入らなかったので………「StS」メインキャラのみで…。

見所はキャストコメントと年表ですかね。

1、2期のあらすじは読んでると涙が出てくるので読めません…(涙)。
こないだ小説版読み返してたら、涙出てきたし………………フェイトちゃんもなのはさんも大きくなって…おうおう…。(決して身体的な事を言っているわけではありません。)(メンタル的な方です。)
大切な人を守るために強くなれるテスタロッサの女性の特性はいつかキャロちゃんに受け継がれるのか…。(まあ、プレシアママンはそれで哀しい事になっちゃったんですが…。)

表紙にザフィーラさんがいない件についてorz


(追記)
個人的にヴァイスは「兄貴」っていうより、「やんちゃなお兄ちゃん」ってイメージです。クロノくんは「頼れるお兄さん」。グリフィスくんは「お兄ちゃん」。ヴェロッサは色々未知数です。
※このSSはMODO-MIXの緑原星夜嬢のご本の設定をお借りしています。詳しくはそちらで。




















正直言って、夫の実家は煩いと思う。

アキラは、料理修行を遊庵の実家でして来い、と義兄にあたる辰伶に命じられ、ほたるの実家でもある太四老・遊庵の家に来ていた。

着いた途端、庵曽新に問答無用で倒され、悔しさのあまり目を開くと、もうすでにほたるは目を覚まし、一家と団欒していた。どうやら、『今から遊びに行く』という連絡は、庵曽新がアキラ達を倒してから入ってきたらしい。

だから、あれ程実家への連絡は早く入れろと言ったのだ。

アキラは出されたお茶を啜りながらため息を漏らした。今更ながら、あんなボケ街道まっしぐらな男のプロポーズに同意してしまった自分に少し腹が立つ。

ため息を吐き、湯のみを置き、ふと気付く。先の太四老・伊庵が刀を振り上げ、プリーツの入ったスカートの様な着物ひらめかせながら、夫である寿里庵を追い掛け回している。しかも、その原因はどう考えても自分である事に気付き、頭痛がした。

この騒々しさの一因は自分か。先程、寿里庵にナンパされた。本気ではないと、冗談だと、初対面であるアキラでさえ気付く程、それは軽かったというのに、伊庵にはそれが許せなかったらしく、一方的な夫婦喧嘩に発展していく。

『あの親にして、この子供あり』なのか、『このお子供にして、ああの親あり』なのか、正直なところ、判断がつかない。

肝心のほたるは、遊庵の兄弟の五つ子達とじゃれ合っている。同じ顔が二組、違う顔が一人。奇妙な兄弟だ。だが、共通点は一つある。

「五月蝿ェ。」

ちょうど洗濯物を干していた庵樹里華がそう呟いた。アキラも心の中でその言葉に頷いた。

煩い。確かにここの家は、煩い。けれど、ほたるは居心地が良さそうで、胸が痛んだ。



「そろそろ料理の練始めようか」

アキラが今一度ため息を吐いていると、長女の庵奈が話し掛けてきた。

そうだ、ここに来たのは遊びに来たのではない。料理を習いに来たのだった。この家の空気に圧され、すっかり頭からそれが消えていた。

アキラと庵奈は場所を台所へと移し、包丁を手にとった。

とりあえず今日の晩御飯の準備の片手間に教えてくれるらしい。

庵奈は材料を切り、アキラに料理を教えながら、ほたるがここで過ごしていた日々を教えてくれた。

三男の庵曽新と争って食べたこと。周りの兄弟はそれを面白がっていたこと。ここに来た当初、ほたるが何も口にせず、みんなで断食したこと。ひよこの茶碗で食べたほたるの姿が可笑しかったこと。庵曽新の部屋に入り浸っていたこと。庵曽新が五曜星を目指していて、途中でグレてしまったこと。

そして、何も言わずこの家を去っていったこと。

最後の話をしている時の庵奈の表情はそれまでとは違ってとても暗かった。けれど、彼女はすぐに顔を上げ、笑った。

帰ってきてくれて嬉しい、と。

しかし、アキラは自分の伴侶の幸福を素直に喜べずにいた。煩い場所ではあるがここが暖かい家庭であることはアキラにも明白で、本来ならそんな場所を持っているのは喜ばしいことではないのか。

わかっている。でも、悔しいさがこの身をさえなむ。

「いたいなら…ここにずっといれば良いんですよ…」

ポツリ、と漏れる気持ち。自分となど一緒に居らずに、ここにいた方が良いのではないのかという不安。

「そんなこと…」

「庵奈さん…この味付けはどうすれば良いのでしょうか…?」

庵奈が何かを言う前に、アキラは遮って教えを乞う。相手にわかってしまってはいけないから、こんな気持ちは。



夕食が出来上がり、テーブルに沢山の皿がひしめき合う。暖かい湯気が立ち上り、家族の声が重なり合う。こんな場面、知識としては持っているが、記憶の中には存在しない。

口に出したくもない不安が、喉元までやってくる。それなのに、庵奈はアキラをほたるの隣から引き離し、自分の隣に座らせた。それでは、ますます自分が惨めになってくる。自分を惨めだと思うのも嫌だった。

遊庵ともう一人の兄弟以外が全員揃い、皆が箸を取る。皆が食べ初めても、アキラは箸を取ろうとはしなかった。

けれど、ほたるは庵曽新と食べ合いの勝負をし、五つ子はそれを見ている。庵樹里華は五つ子達を叱り付けながらも、殆ど我関せずで箸を進めている。伊庵と寿里庵はさっきまでの夫婦喧嘩は何処へやったのか、仲良く肩を寄せ合い食していた。

誰も、アキラの様子などに気付いていない。ただ一人を除いては。

「どうして食べないんだい?…さっきのことと、関係してる?」

アキラの隣に座った庵奈だけは、彼の様子に気付いた。アキラは彼女の言葉に、小さく呟く。

弱音を吐きたかったわけではない。無意識に出た弱音。

「…ここがほたるの“居場所”ではないか…と、そう思ったんです…」

自分はほたるにこんな暖かい場所を与えられない。知らないから、実の親にも捨てられて、育ての親同然だった狂も自分の元を去ったから。

こんな感情馬鹿げてる。確かに、ほたるは自分の手を取ったのだから。

そう思うのと同時に、不安は倍になって帰ってくる。

ほたるの居場所は“自分”ではないのではないか、と耳元で囁かれているようで、ゾッとする。

不安はポツリポツリとこぼれていく。

庵奈はそんなアキラにフッと笑みをこぼし、彼の茶碗をそっと奪い、櫃から暖かいご飯をよそり直した。

「心配しなくても、そんなこと…ないんだよ…」

「……」

そう言われても信じられない。現に、ほたるはこの場所に馴染みきっている。そんなことを口に出したら、庵奈は首を横に振る。そんなことない、と。

「ここはケイコクが“一人”だった頃にいた場所さ…でも、今ケイコクは“一人”じゃない…アンタがいるだろ?」

庵奈は笑った。遊庵が言っていた、ケイコクが嫁を連れてきた、あのムスッとしていたケイコクが嬉しそうな顔をしていた、と。

「そりゃあ皆で騒いださ…何てったって、あのケイコクに嫁が出来たんだ。どんな奴か見てみたいと思ったけど、隊士の仕事もあるし、邪魔しちゃ悪いと思ってね…今まで会いに行かなかったんだよ」

ほら、ちゃんと食べて、と庵奈はおかずまでよそってくれる。

「遊庵が幸せそうな様子を見たって聞いて、安心したんだよ?これからも、ケイコクを幸せにしてくれないかい?」

「幸せに…って…ここにいれば、ほたるは…」

「ううん…もう“一人”じゃない…アンタがいれば、ケイコクは幸せなんだ…ウチの父親と母親と一緒でね」

もう、ケイコクは一人じゃない。対となる、アキラがいる。

そう言われて、フッと心に引っかかっていた何かが取れた。

ほたるには自分でなければいけない。そう思ったら、顔から火が出そうになるくらい赤くなった。

庵奈はやはり笑いながら、おかずが入った皿をアキラに差し出した。









「おーい、メシないか?…、オッ…ケイコク、今日来てたのか?」

アキラが箸を取り、食事を始めると遊庵が帰ってきた。いつもの様に軽い口調で、バタバタと足音を立てながら。本当にここの家は騒がしい。

「アレ?嫁さん、いつもケイコクの隣にいんのに今日は庵奈の隣か?」

「嫁さん、なんて言わないで下さい!私にはアキラという名前があります!!」

少々冗談めかせた遊庵の言葉に、アキラはムッとしれ返した。いつもイチャイチャしている自分達に口を挟んでくるというのに、こんな時だけ。

「へぇ…ケイコクの嫁、以外の扱いをして欲しいのか?」

「え…?」

遊庵の指先がアキラの頬に触れる。極僅かな距離に遊庵の顔がある。

「遊庵!」

庵奈の静止の声が入る。しかし、遊庵は止めない。

「良いじゃねえか…こちとら、ひしぎが吹雪吹雪でロクな目見てねえんだから……なあ、今夜」

「遊庵!!」

「何だよ!庵奈!!」

「あ…」

アキラも小さく声を漏らす。不思議に思って遊庵が振り返ると、直立不動の何の反応も示していないふしぎの姿があった。

「ひ、ひしぎ…?何で、お前が…こんな所に…?」

遊庵が戸惑いながら問うと、ひしぎは顔色一つ変えずに答える。

「吹雪が…まだ用事があるのあなたが帰ってしまったので迎えに行け、と…お邪魔だったようですね…」

ひしぎはクルリと振り返り、また元来た場所へと歩き出す。これが嫉妬などの感情が篭っていればまだ目も当てられるが、生憎彼にそんな感情は見られなかった。

時として、それが一番哀しい。

「ひしぎぃぃぃぃッ!!!」

遊庵の声が哀しく、彼の領土<エリア>に響いた。








※この話はもし、六聖獣側がゼウスに勝利し、ルカが大神の座についたら…という話が前提です。
ゼウス・ヘラ以外の神々、聖者の存在を排除し(いなかったことにして)、純粋にパワーゲームとしての戦争をし、ゼウスはルカの手によって葬られ、彼が大神につき、彼に寄り添い女神のような立場である事からレイが女神と呼ばれています。パンドラとシヴァは色々あった末、くっついてラブラブです。同居もしちゃってます。
原作に喧嘩売るような話ですが、それでも良いと思われる方だけスクロール願います。






























































「ルカがあなた達のどちらかと浮気していると言う噂は本当ですか!?」

何を突然。
珍しく、隣り合わせで―口論しながら―歩いていたパンドラとカサンドラにレイ――通称女神様は突然妙な事を言い出した。



レイが言うには昨日今日と極最近、この様な噂が流れているらしい。

―今の大神は先の大神のように神官達を侍らしているらしい。しかも、女神様が部屋を訪れても姿は見えず、神殿の外で熱い吐息を吐いていたとかいないとか。



今も大神達は何かと忙しい。
レイが仕事の合間を縫ってルカの部屋を尋ねても、姿が見えないという話はパンドラとカサンドラの耳にも薄っすらと届いていた。
少ない空きの時間を利用して、少しでも側にいたいとレイは願っているのにそれも適わないと。

確かに、大神と通称女神は逢う事もままならないくらいの状況では有るし、ふたりは先の大神に神官として侍っていた。
だが、今も周りから神官と呼ばれていてるが、実際している仕事は神殿での内仕事だけであって、ルカに侍っているわけではない。
そんな以前と変わらないことをしようものなら、ルカの逆鱗に触れるは、レイからアイスブレードを食らうは、きっとろくなことはない。
根も葉もない噂だ。
レイだってそれはわかっているはずだ。だが、感情がそれについていっていないらしい。


「昨日も一昨日もその前の晩もシヴァをこの腕に抱いて寝ましたが何か?」
パンドラが口にしたのは紛れもない事実だが、もう少し包み隠しても良いのではないのだろうか。
しかも、笑顔だが、声が笑っていない。
もう少し体裁を気にした方が良いのだろうか、以前と違って猫を被るつもりが無いパンドラは時折大胆だ。
「私にはパンドラ殿という想う相手がいるので」
「わかってはいるんです!!あれだけ神殿内や神殿の側でシヴァとあれだけイチャイチャイチャイチャしまくって!!ああっぼくだってルカとイチャイチャしたいですよ!!ムカつくったらありませんっ!!そうじゃなくて!!」
「私はシヴァがいれば良いですから。ルカ殿なんてレイ殿にのしつけてぽいですよ。」
「ルカがあなたのものであるかのように言わないで下さい!!腹が立ちます!!」
渾身捨て身ギャグ―ただし90%本気―を繰り出したカサンドラを、ふたりは変な口論に移り出し、無視をした。ツッコミが無いボケほど空しいものは無いと言うのに。
「そんな事より!!あああっ、もうっルカあ〜っ!!」
カサンドラを放置して口論を始めたと思い始めたら、いきなりレイが泣き出す。
もうどうしたら良いのかわからない。


大体、こんな噂、シヴァの耳に触れたら。


――――…触れたら?



公式設定→嫉妬深い、なシヴァはどんなリアクションを示すか。
怒るだろうか、泣くだろうか、平静を装うだろうか。
想像するだけでゾクゾクしてきた。
可愛い。何もかもが可愛すぎる。
今すぐ帰って、この目で見たい。

そう思い立ってすぐのことだった。


「私は帰りますが、後は宜しく頼みますよ?カサンドラ」
「えっ?ちょ…パンドラ殿!?」
「ルカぁ〜っ!!」

パンドラは泣いているレイも、パンドラの思考回路が読めずに困惑するカサンドラも見捨てて、神殿出口へと足を向ける。
まだ仕事だって終わっていないし、女神と呼ばれるような存在を見捨てて良いものでもないが。


―だって、大神より通称女神様より、シヴァが大切ですから♪



パンドラの足取りは軽かった。






いそいそと家に帰ってみると、中は良い匂いが立ち込めていて無意識に口角が上がる。新婚家庭とはこんな感じかと、以前のパンドラからは考えられないくらいのアホな思考が彼の脳裏を過ぎる。

「シーヴァー」
―思考にあわせて語調までアホ。
語尾にハートマークでもつきそうだ。
嬉しそうな顔のパンドラとは違い、嫌そうな顔や不機嫌な顔が見えるはずだった。
それが見たくて、パンドラは帰ってきたのだ。
けれど、実際は。

「おかえり、今日は早かったね」

―あれ?

いつも自分を迎えてくれる、穏やかな笑顔。
平静を装っているわけではない。シヴァのそんな顔は本音丸出しで、そこを突付けば怒り出す。ソレがお約束。ソレがセオリー。
てっきり怒っていると思っていた。てっきりむくれていると思っていた。拗ねた顔が見たかった。
―何故ならそれがシヴァに愛されていると言う証拠だから。

「シヴァ………ルカ殿の噂について知っていますか?」
もしや、知らないのではと思い尋ねてみる。
「あの浮気疑惑だろ…?知ってるけど…」
知っている。

―あれ?何この予想外の展開………


パンドラの胸に絶望に似た、感情が湧いてくる。――大袈裟。
先ほどのレイではないが、今すぐ泣きたい。――これは本当。

「シヴァは私の事を愛していないのですね!?」

「はあっ!?何でいきなりそうなるんだよ!!!」

自分自身でも、アホな言い草だと思った。
けれど、素直な感情は止まらず、口から次から次へと零れ落ちてくる。

「私はシヴァが嫉妬してくれていると思って泣いてるレイ殿を放置して、まだ仕事が終わってないのに帰ってきたと言うのに!!!!」
「だから何でそうなるんだよ!!ていうかレイはともかく、仕事はちゃんと終わらせろよ!!」
「よりにもよって“大神”ルカ殿と噂が立っているんですよ!?少しくらい気にかけてくれても良いじゃありませんか!?ちょっと前までゴウ殿とちょっと仲良く喋っているからって涙目になって怒っていたくせに!!」
「なっ!!最近は我慢してるだろ!!」

―最近、妙に大人しいと思ったら…

わざわざ我慢していると言うシヴァの言葉には、心臓を直撃するほどときめいた。
けれど、口からはいらない言葉ばかりが溢れていく。
口喧嘩をしたくて仕事もレイも放り出して帰ってきたわけではない。
ゴウ相手の場合は嫉妬してくれるのに、ルカ相手の場合は何故スルーなのか。

「ルカ殿相手だったら浮気は許すとでも言うんですか!」
最早、言っている事は無茶苦茶だという自覚はある。だがしかし、どうしても納得がいかないのだ。
「あの方が、"大神”だからですか…だから…っ」
「ふざけるな…!」

乾いた音が耳に届く。――頬を叩かれたと気付くのに時間がかかるほど混乱していたのだと自覚すると、中々恥ずかしいものがある。

パンドラが取り繕うとする前にシヴァの瞳の涙が溜まり、今にも零れ落ちそうだった。
「お前…馬鹿じゃないのか……許せるわけ、ないだろ…っ!」
そう言い終わる頃にはもう、ボロボロと涙は零れていた。
「ルカには、レイがいるから…っ………いつも一緒にいて、羨ましいって思ってたから…っ、だから………っ」
だから、疑う余地なんてなかっただけだ。
自分がそんな風に思っているとでも思っているのかと子供の様にパンドラの胸を叩き、泣いて訴えるシヴァの姿に心が痛んだ。

「ごめんなさい…」
―酷い事を言った。
勝手な事を言って、勝手に怒って、勝手にシヴァの気持ちを決め付けた。
見たかった顔はこんな顔じゃない。
抱きしめても、シヴァの嗚咽は止まらず、こちらの心臓も痛みが治まらない。


―どうすれば泣き止んでくれるのか、それすらもわからなくなって、何をしでかしたかは………聞かないで欲しい。











――一方、神殿では。





女神と言う通称があまりにも似合う美丈夫が、眉間に皺を寄せていた。
大神の部屋で、大神が休息を得るためだけに使っているはずの寝具に腰をかけて、真っ赤に腫れた目から涙を零していた。
あれだけ泣いたと言うのに、まだ泣ける。
レイは、ルカを信じていたいのだ。彼を愛しているし、愛されている自信だってある。
けれど、不安で仕方がなかった。

「ルカ…ぁ…っ」

涙が止まらない。―――そんな時だった。


扉が開く重い音がして、レイは顔を上に上げる。
涙で霞んだ視界では、誰が入ってきたかは判別出来ない。判別出来なくても、こんな夜遅くに大神の部屋をノックもなしに入ることが出来るのは大神――ルカの他ならなかった。

「レイ…!」
「る、ルカ…っ」

ガシャンッと、嫌な音がルカの声に次ぎ、レイの耳に届く。
真っ直ぐレイに駆け寄ってくるルカはそんな事には構わなかった。
何故泣いているのか、どうしてこんなに目が赤くなるまで泣いていたのだと捲くし立てる。

―心配してくれているのだという事はわかっている。
けれど、どうして自分が泣かせたのだと気付いてはくれないのだろう。

「る…」
「る?」
美しい顔にバランス良く配置されたルカの双方の瞳が丸くなる。

「ルカのばかあああっ!!!!」



自身の声が耳に響く。―耳がキンキンする。
レイの前方にいて、直撃を食らったルカも堪ったものではないだろう。
そんな事も気にせず、レイは泣きじゃくった。

「どうして…どうしてっ、いつも…何処かに行っちゃうですかっ!ぼくはいつでもルカと一緒にいたいのに…っ、ルカがいなくちゃ…ぼくはどうすれば良いんですか・…!どうして、他の人のところに行っちゃうんですか…!?」

わんわん泣きながら、レイは問う。
浮気しているのか、浮気じゃなくて本気なのか、相手は誰なのか。
浮気の一件が事実なら、そんな事は聞いても無意味だとわかっていた。けれど、口から零れて止まらず、涙も止まらなかった。
ルカは、そっとレイの肩を抱き、逆に問いかけ返してきた。
「レイ…それは……何の事だ?」
「しらを切るって言うんですかっ!?今、もっぱら噂ですよ!大神が…っ、ルカがぼく以外の誰かの元へ通っているって!!」

「え………?」

本気で驚いた声だった。
普段の彼からは決して漏れない、素の反応。何処となく情けなくて、多分レイ以外誰も知らない。
抱き寄せるルカの腕を跳ね除けて、追求し続けようとしたレイまで呆然とする。

「…………そんな噂が流れているのか?レイ…」
「はい…『今の大神は先の大神のように神官達を侍らしているらしい。しかも、女神様が部屋を訪れても姿は見えず、神殿の外で熱い吐息を吐いていたとかいないとか。』と…」
思わず、レイも釣られて呆けて、返答してしまった。
レイの言葉に、ルカは何とも言えない表情を作る。
呆れた様な、悩んでいる様な、そんな表情。



ルカ曰く、事の真実はこうらしい。
――ルカは確かに、夜、部屋を出て誰かの元へ向かった。
その誰かとは、他でもないレイの元へだった。
少しの暇が出来る度に、レイの元を尋ねたが、姿はなかった。不器用なルカが茶器を用意して、自分同様忙しいレイを労おうと頑張ったが、肝心のレイは毎回いなかった。
忙しいのだろうと、少し寂しい気がしたが、至らない自分のために頑張ってくれているのだと思うと、情けないと思いつつも嬉しかった。
だが、それも続けば、少しどころではなく、とても寂しく思えて、最近では朝方、神殿の外に出て溜息ばかり、吐いていた。

―そう、全ての原因は言葉通りの『すれ違い』。

ルカに会いたくて部屋を出たレイ。
レイに会いたくて部屋を出たルカ。

蓋を開けてみれば、何の事もない事実だった。

疑ってしまった自分が恥ずかしいと再び泣きそうになるレイを、ルカは抱きしめた。

この温もりを感じたのは、一体いつぶりだろうか。そんな事よりも、今あるこの時間が、抱擁が大事だったレイは、瞳を閉じた。







――――翌朝、目覚めたレイが手を怪我しながら割れた茶器を片付けようとしたルカを叱りつけたのは、ふたりだけの内緒の話。



END













〜おまけ〜

「うーっ、お腹空いたよー…」
「あははは…」
「みんなみんなお前が悪いんだぞーっ!!」
耳に届く、シヴァの――枯れた声の罵倒が心地よい。
そう、自分が全部悪い。シヴァの目が赤いのも、シヴァの喉が枯れているのも、折角シヴァが好物を作ってくれていたのに焦がしてしまったのも、全部自分が悪い。
全部自分が悪いのだから、罵倒は当然だし、その罵倒が全部自分に向けられる事が、心地よくて堪らない。
気のない返事をしたものだから、シヴァの眉が釣り上がる。けれど、起き上がってまで罵る体力が残っていないらしく、彼は寝台に身体を預けたままだ。
何度が起き上がろうと試みては倒れていくシヴァに流石に罪悪感を覚え、パンドラは立ち上がる。
「私が何か作ってきましょうか?」
「ダメ。」

―即答。
別に、シンやルカの様に壊滅的に不器用だと言うわけではない。もしそうであったら、粗相をして、神官長の座についていられなかった筈だ。
けれど、何故か何かを作ろうとする度にシヴァに止められる。
どうしてなのだろう。

「……台所に、良いから…ここにいて」


不意打ちの胸キュン。

事実は、ガラムマサラやらオクラやらをチョコレートの中に混入するパンドラに料理を作らせたくないだけであったが――この後、パンドラがシヴァに何をしたかはやはり内緒の話。




〜おまけEND〜
おめでとうございます!
「SB」オンリーイベントが今年も開催されるそうです。

おめでとうございます!!全国の「SB」ファンの方!!
おめでとうMYフレンド!!期待された裏本を書く時が来たね(笑)!!

…祝うだけに留めて良いかな………。(待て。)

えー…買いあさりに行くだけじゃダメですか?
王道からマイナーまで買いあさりに行くだけじゃダメですか?
十中八九、パンシヴァ取り扱いはほぼゼロでしょうが。(だって原作アレだしー。)
きっとアニメからの新規さんもいて、オンリーまでもたなくて、欠席が2サークルくらいあると思う(多分当たる)。

だって私他ジャンルの人だしー。

(追記)
私のPCのブクマに入っている「SB」ファンサイトでオンリーのリンク貼ってある所が、もう数サイト……仕事早ッ!!!

心揺れて堪るか…!
書くだけならウェブで十分じゃないか!

(追記2)
ただ今、最近頭をぐるぐる回ってるネタを絶賛ネタ出し中。
…何で私がデフォルメとはいえ、こんなにパンドラ描かなきゃならないんだろう…………………ネタ出し中なので深く追求するのはマズイですよね……。
大分前に考えたネタなんですが、当時はあんまり萌えなくて(だってパンドラがメインだから)友人カズキ嬢の(多分)黒レン(ファイルの名前)(白レンもある)(はじめはシュバルツ・ヴァイスだったのに気付けば黒レン白レンに)に入ってると思われるネタを改めて練り直してみた。
練り直したら思いの外楽しくなったのでネタ出し中。やべー長くなる…。
ゼウスのちょっとした思いつき(※そういうぷれい)で少年期まで縮んでしまった神官達。勿論青年天使になった以降の記憶はなく、何故か木陰宅にいたパンドラもやっぱり小さくなっていて…という話。
ベタだ…!!

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